朝礼で使える1分の話――異常を減らせば、現場は迷わない

「どこを優先するか?」で迷う現場リーダーへ

製造現場でよくある悩みがあります。

「安全を守るとスピードが落ちる」
「品質を追求すると、生産量が下がる」
「効率を上げると、安全が犠牲になる」

まるで天秤のように、片方を上げれば反対が下がるイメージです。

製造業のKPI
製造業のKPI

こうして、KPIごとに現場がバラバラに動いてしまうことって、ありませんか?

でも、見る角度を変えると、じつは両方を解決する方法があります。
その視点を朝礼で伝えれば、きっと従業員の方々も「ハッ」とするはずです。

今回は、そのヒントを朝礼1分で語れるようにまとめました。
安全・品質・効率、どれも諦めないために。
ぜひ、最後まで読んでみてください。


元上司のひとことに、すべてが詰まっていた

では、どうすれば「量・コスト」と「安全・品質」を両立できるのでしょうか?

そのヒントは元上司の、製造部長の一言にありました。

「安全とか品質とか、あれもこれもって言うから現場が迷うんだよ」
異常を減らせって言えば、全部良くなるんだ」

異常とは、普段とは違う“ちょっとした違和感”のことです。

異常
現場の人は異常を感じています

例えば、
・いつもより部品が組みにくい
・いつもより台車の動きが悪い

そうした微細なズレが積み重なることで、
気づかぬうちに生産性を落とし、品質を下げていることが多いのです。

だから、この上司は、「あれこれ対症療法で追うのではなく、異常を根本から断つ」という発想だったのでした。

私はこの言葉を聞いたとき、正直「そんなにうまくいくの?」と半信半疑でした。

でも実際に「異常を減らす」ことをKPIの中心に据えた現場では、
・不良が減り、
・ムダな動きがなくなり、
・危ない作業も見直されて、
結果として品質も、安全も、効率も、全部が底上げされたのです。


明日の朝礼で、こんな問いかけをしてみてください

「昨日、いつもと違うって何かありましたか?」

そう聞くだけで、現場が変わります。

たとえばこんな異常です:

・音がいつもと違った
・工具の置き場所がズレていた
・在庫が数えと合わなかった
・判断が遅れた、止められなかった

どれも、小さな“ズレ”ですが、そのまま流すと大きな事故やロスにつながるものばかりです。


異常に気づき、声を出す文化を

大事なのは、「異常に気づいた人が動ける」「声に出せる」こと。

だからこそ、朝礼でこんな問いを繰り返すことに意味があります:

・昨日、異常だったことって何かありましたか?
・それは、すぐに止められましたか?
・放置されていませんか?

たった1分の問いかけで、現場の視点がそろい、KPIの“迷子”状態から抜け出せます。


まとめ:「異常を減らせ」が、すべての軸になる

「安全・品質・効率、全部大事」――その通りです。

でもそれぞれをKPIにしてしまうと、現場はどこを向いていいか分からなくなります。

だからこそ、「異常を減らす」という共通の軸が有効です。$

朝礼の1分で、それが伝われば、
現場は自分たちで考え、気づき、動くようになります。

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