工場の離職率を下げるには? — 改善コンサルが現場で勧める実践策
こんにちは。
工場改善サービス株式会社 田代です。
現場に伺うと、次のような声をよく聞きます。
- パートさんや派遣さんがすぐに辞めてしまう
- 離職を気にして、若手を叱ることができない
- 離職により世代ギャップができている
人手不足の現在では、離職は採用コストだけでなく現場のノウハウや生産性を損なう重大な問題です。

では、なぜ人は辞めてしまうのでしょうか。
離職してしまう理由
性格や世代の考え方などもあると思いますが、主に「モチベーションがわかないから」ではないでしょうか?
- 将来が見えない
- 作業がつまらない
- 人間関係につかれた
このような理由から、モチベーションがわかない状態になっていることが多いと感じています。
モチベーションはどうすれば発生するか?
突然ですが、今この瞬間に「心地いい」という感情を持てますか?
・・・
スマホやパソコンを見ているだけでは、おそらく難しいでしょう。
爽やかな風をあびたり、リラックスした場所にいないからです。
つまり「感情」は行動のあとにしか生まれません。
先に感情が出ることはないのです。

モチベーションが生まれるのは、行動して良い結果が出たときです。
たとえば、ゴールが決まってサッカーが好きになった、問題が解けて算数が好きになった、という経験はありませんか?
つまり「行動→結果→感情(やる気)」の流れが大事です。
そして、この良い結果を生むことが「きっかけ」。
どんなきっかけでも行動し、良い結果が生まれると、モチベーションが生まれます。

つまり、日々同じ場所、同じメンバー、同じ作業だけを繰り返していると、行動して良い結果は出にくく、モチベーションは湧きにくくなります。

現場でできる実践策(結論)
新しい作業を、ほんの少しずつ取り入れてください。
きっかけを意図的に作ります。
ポイントは次の通りです。
- 少しだけ変える:一度に全てを変えず、1〜2工程だけ新しいやり方を試す。
- ギリギリできる目標を設定する:10回に1回成功するような「挑戦しがいのある」レベルで十分です。
- 失敗を許容する文化をつくる:失敗を責めず、学びに変える仕組みが必要です。
- 成果を可視化して称賛する:写真や数値で記録し、場で認めることで小さな成功が次のやる気につながります。
- 管理側が環境を用意する:現場から改善案が出ないのは、野球の素振りすらさせてもらえないのと同じです。
マネジメントや改善チームが「試せる場」を設計して、作業者にやらせてみてください。
繰り返しお伝えしますが、大切なのは「きっかけ」。
最初は管理監督者の方が、新しい作業を指示するようにしてください。
作業者からの自発的なアイデアを求めないでください。
管理側がリードして小さな実験を繰り返すことで、作業者の中に「やってみよう」という感情が育ち、離職率の低下につながります。
ちなみに写真は、「台車を減らして作業してみよう」と挑戦した様子。
鍵をかけています笑

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