成功企業から盗む成功の法則

新年明けましておめでとうございます。
2026年も、工場改善サービス㈱をよろしくお願いいたします。

さて、今日の新年一発目のコラムは、「成功企業から盗む成功の法則」です。

織機から始まったトヨタ

年末休みに、トヨタ産業技術記念館へ行ってきました。
改めて前職、トヨタの歴史を学び直すためです。

トヨタ産業技術記念館は、当時生産していた製品とともに、社史がわかる資料館です。

設立主旨は、HPによると以下のように記載されています。

「豊かな社会づくりを目指すトヨタグループが、『研究と創造の精神』と『モノづくり』の大切さを、次の世代を担う若い人々をはじめ、広く社会にお伝えし、内外の経済、社会の健全な発展に役立てていただくことを目的に設立したものであります」(「産業技術記念館*」総合案内 1994年6月発行)

【参考】トヨタ産業技術記念館 HP

トヨタはもともと、織機の会社でした。
創業者は豊田佐吉翁。

豊田佐吉翁(トヨタ自動車株式会社 公式HPより)

佐吉翁は、人が機織り作業するのをじっと見た後、天井を眺め、畳のヘリを眺め、数々の発明をしました。
彼の頭の中から考え出した織機が、すべてのスタートになっています。

木製人力織機(トヨタ自動車株式会社 公式HP)

そして息子、喜一郎氏が合流し、当時の織機の完成版、G型自動織機を発明。
先進地であったイギリスを驚かせ、特許を売却。

G型自動織機(トヨタ自動車株式会社 公式HP)

その資金をもとに自動車産業へ進出しました。

自動車進出の苦難

しかしその自動車も、うまくいくものではありません。

豊田喜一郎氏(トヨタ自動車株式会社 公式HP)

自動車は鉄鋼、ゴム、塗装、電気などの総合産業。
当時の日本にはこの品質に見合ったものはありませんでした。

普通に考えると、無謀な挑戦でした。

それでも、材料開発、サプライヤーの開拓、振動や熱といった技術的課題に向き合い、
数え切れない失敗を重ねながら、少しずつ形にしてきました。

今のトヨタは強烈な創業家、時代や偶然、
先人たちの不眠不休の血の滲むのような努力で、出来上がったと改めて感じました。

A1型試作乗用車(トヨタ自動車株式会社 公式HP)

トヨタ成功の2つの法則

さて、会社を辞めてみて、今回外から眺めてみたトヨタ。
私はこのトヨタグループが今日の規模にあるのは、以下2つの要因があると思っています。

【その1】森の視点

トヨタグループの創業者、佐吉翁の言葉を紹介します。

国恩は大事たり、自己の恥辱は小事たり

彼は常に、国の発展を見ていました。
息子 喜一郎氏が自動車に進出したのも同じでした。

まさに木を見ず森を見る視点です。

  • 何のためにやるの?
  • あるべき姿は?
  • お客様は誰?

思い返せば私も、いつも先輩たちに”森の問いをされていました。

目の前ではなく顔を上げて俯瞰する文化がありました。

これは、目の前の問題だけに向かいがちな私たちにとって、「何のために生きるのか」を問うに近い質問です。

人生別にこれでいいや、と思えば、目の前の問題に取組む。
少しでも良くしようと思えば、将来の問題に取組む。

その姿勢を、教えてもらっていました。

人間は致死率100%。
死ぬことだけは決まっています。

神仏に手を合わせ、心に働きかける時間を忘れないようにしたいものです。

【その2】伝える熱意

産業技術記念館に行くと、当時のことが克明に記録されていました。

これは、文章がそれだけ残っているということ。
これもトヨタの強さです。

特に口下手だったと言われる喜一郎氏は、よく文章にして残したそうです。

トヨタ生産方式で知られるジャスト・イン・タイム生産を始めた時。
彼は、10センチに及ぶマニュアルを自ら作り、従業員に説明。

トヨタの作業標準は、スタッフ部門に渡されるものではなく、現場の人が自ら書けると言われています。

自らの意思を込めて、感覚を言語化することに意味を見い出します。

文章は言葉よりも伝わりやすい。
一方、情報量が多い映像は、量ゆえに論点がボケやすいと感じます。

そこを、言語化訓練を重ねた人間が、自らの言葉を書くことで、
それが共通認識となり、企業文化が作られていくのだと思います。

私も当時、仕事を改善するたびに「標準も改訂しろ」と指示され直したことがあります。
この言語化が、文化として残っているということです。

言語化は時に面倒だし、言えばわかると逃げたくもなります。
しかし、他人との関わりが避けられない会社にとって必要なことです。

他社の歴史から、何を学ぶか?

成功している企業には必ず理由があります。

それは強烈な創業者とそれを引き継ぐ仕組み・文化です。

「うちは違う」「あそこは大企業だから」ではなく、
まさに森の視点で、自分の会社の方向性を定め、
自己の恥辱は小事と思い、学ぶことが重要だと改めて感じました。

【イベント】トヨタ産業技術記念館で学ぶ

2月13日にこのトヨタ産業技術記念館で勉強会を行います。
私の解説でトヨタの歴史を学び、自らの職場に学びを持ることができます。

一緒に勉強しませんか。
申し込みはこちらからお願いします。

引用

トヨタ自動車株式会社 75年史
https://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years

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