「うちにはもうネタがない」という思い込み

工場改善サービスの田代です。

「改善提案を出してください」。会社でそう求められて、ネタが見つからずに困っていませんか。毎月のように提案を求められるけれど、もう出尽くした気がする。そんな担当者の方は、決して少なくないはずです。

今日は、その「改善ネタの探し方」を、現場を回ってきた経験からお伝えします。ネタに困っている方は、ぜひ最後まで読んでください。

ネタが尽きる会社と、尽きない会社の差

いろいろな会社を訪問すると、はっきり2種類に分かれます。改善ネタが絶え間なく出てくる会社と、活動を始めたものの、だんだん先細っていく会社です。

この差は、いったい何でしょうか。ここが分かると、そのまま「ネタの探し方」につながります。

結論から言います。改善が続く会社は、方向性が合っているのです。その方向性とは、ひたすら工場の中のリードタイムを縮めること。ここに絞って取り組んでいるから、ネタが尽きないのです。

リードタイムとは何か

リードタイムとは、材料を投入してから、完成するまでの時間のことです。実際に加工している時間だけでなく、モノがそこに留まって待っている「停滞の時間」も含みます。

このリードタイムを短くしようとする会社は、改善活動が続きます。逆に、その軸がない会社はどうなるか。棚にテプラを貼る、安全柵に注意書きを貼る、ボールペンを立ててみたり寝かせてみたり。そういう、重箱の隅をつつくような改善に流れていきます。悪いことではありませんが、これでは長続きしません。

探し方は「モノが溜まっているところ」

では、リードタイムを縮めるネタは、どう探すのか。答えはシンプルです。モノが溜まっているところを探す。これだけです。

担当者や作業者の方は、つい自分の工程だけを見てしまいがちです。そうすると、改善が「点」で終わってしまう。

そこで、ぜひ前後の工程、できれば一つか二つ先まで見に行ってください。必ず、モノが溜まっている場所があります。棚かもしれない。ポリケースかもしれない。ワゴンや台車に積まれているかもしれません。

そこで、こう問いかけてみてください。なぜ、ここにモノが溜まっているのか。どうすれば、なくせるのか。 すると、問題はおのずと見つかってきます。

見つけたネタを、改善につなげる

例えば、前工程の人が速すぎて、後工程の人が追いつかず、間にモノが溜まっているとします。手はいくつもあります。

  • 一人が二工程を担当できるように、作業を組み替える
  • 前工程が作りすぎない仕組みをつくり、空いた時間で別の改善をしてもらう
  • 後工程の一部を前工程に渡して、二人の作業スピードを揃える

そして、そこの停滞がなくなったら、また前後の工程へと広がっていきます。リードタイムの改善に、終わりはありません。問題が永遠になくなることは、ないのです。

ときには、他の工程を巻き込む必要も出てきます。そのときは、共通の上司に相談してチームをつくってもらってください。それだけで、また3カ月はネタが尽きることはないでしょう。

まとめ

今日は、改善ネタの探し方をお伝えしました。出発点は、「ネタが出る会社と出ない会社の差」を知ることでした。

その差は、リードタイムの短縮という方向性を持っているかどうか。ぜひ、「モノの流れをつくる」という一本の軸で、ネタを探してみてください。

あなたの工場で今日、モノがいちばん溜まっているのは、どこでしょうか。そこが、次の改善ネタです。